
エゴを抑える技術
著 Ryan Holiday
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まとめ
ライアン・ホリデイは、エゴが人生のどの段階でも経歴、人間関係、成果を壊してしまう理由を分析します。ストア哲学を現代の生活に当てはめて広めたことで知られるアメリカの著述家・マーケターで、本書ではアスリート、指導者、芸術家の実例を通じて、経歴が始まる前に止めてしまうもの、あるいは固まったと見えた矢先に沈めてしまうものは、才能の不足ではなくエゴであることを示します。
本書は、志す段階、成功する段階、失敗する段階の三つに分けて構成され、エゴがどの段階でも同じ激しさで襲ってくることを示します。第一段階では、計画を語ることと実行することを取り違えさせます。第二段階では、もっとも耳を傾けるべきときに、もう何でも知っていると思い込ませます。第三段階では、立ち上がれなくする被害者としての自己像を与えます。本書は、どの段階で本当に働いていて、どの段階で演じているだけなのかという、居心地の悪い問いを突きつけてきます。
トレーダーにとってエゴは、誤りを認めたくないために損失を切れないこと、勝ちが続いたあとに「もう分かった」と過剰にトレードすること、自分の見立てに反するというだけの理由でサインを退けることの直接の原因です。ホリデイは技術的な解決策も、手順を追う方法も示しません。示すのは、画面の前で下す一つひとつの判断を見直させる容赦のない率直さで、その居心地の悪さこそが効き目のもとです。
256ページと短く直接的な読み物で、重厚なマニュアルというより一般向けの随筆に近いため、時間はかかりませんが、揺さぶられる分だけ落ち着かなくなります。本カタログにあるマルコス・バスケスの『Invicto: Logra más, sufre menos』ともよくつながります。どちらもストア哲学を汲んでいますが、ホリデイは妨害者としてのエゴに的を絞り、バスケスはもっと広い心のトレーニングを示します。トレーダーの経歴のどの時点でも合いますが、良いにせよ悪いにせよ流れが続いたあと、エゴがもっとも活発なときにとくに刺さります。
著者について
Ryan Holiday
ストア哲学を現代の生活に当てはめて広めたことで知られるアメリカの著述家・マーケターです。『エゴを抑える技術』と『The Obstacle Is the Way』の著者です。
学べること
- 志す、成功する、失敗する。経歴の各段階をエゴがどう壊すか
- エゴが損失を切ることと誤りを認めることを妨げる理由
- 本当に働くことと、働いているように見せることの違い
- 被害者としての自己像が失敗を長引かせる仕組み
- 勝ちが続いたあとに足を地につけておくための道具
こんな方におすすめ
- 勝ちが続いたあとに自信過剰になるトレーダー
- 誤りを認めて早めに切ることが苦手な方
- 『Invicto: Logra más, sufre menos』と併せて、応用されたストア哲学に関心のある読者
- 最近うまくいっていて、足を地につけておきたい方
- 技術書ではありません。戦略や相場の話は出てきません
詳細
- 出版年
- 2016
- ページ数
- 256
- 出版社
- Paidós
- ISBN
- 9786077473947

